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中町信『空白の殺意』

空白の殺意

創元推理文庫による復刊第3弾。…本書解説の折原一も言っていたが、~の殺意という名前がずらずら続くのはちょっと混乱するなぁ。かといってオリジナルタイトルの高校野球殺人事件ってのも散文的に過ぎるけども。

で、今回の読書は、途中まではあまりよくない評価を書くつもりだったのです。というのが、物語の割と最初の方で何となくこいつ犯人じゃないかなぁと思ったやつがまんまと犯人だったので。これって、野球で言ったらすごいボールを持ってるけど投球モーションで球種が読まれてしまうピッチャーだろ。バッティングセンターで 150km/h のストレートをがんがん打つ素人がいることでも分かるとおり、球種がバレたら8割方打たれたようなもんだ。

ところが、こいつしかいないと思ってからそいつを追い詰めるまでの物語の運び方が存外によかったのでした。論理のアクロバットとまではいえないけれど、論理の隙間をひとつひとつ埋めていって、完成した瞬間に物語が冒頭部分にループする、その感覚が気持ちよかった。何の推理もせずに犯人が分かってしまうほど、ある意味ワンパターンな語り口の著者ではありますが、今回の物語はその特徴を十分生かした読める話になっていたと思います。調子がよければくると分かってても打てないというほど切れてる時もあるということですな。ごちそうさまー。


Fair statement, no response

じつは、至極まっとうな正論を理路整然とスマートにズバッと書き切っているようなエントリーは、書き終えた後の満足感こそあれど、読者からはスルーされやすいです。

ああああ。そうね。そりゃそうね。でもその書き方が好きなんだよね、私は。実際に出てるものが客観的に見てまっとう理路整然スマートかどうかはレスポンスがないだけに判断がつかないが、本人的には断然そこを目指して書くのだ。それもひとつの自己満足だからね。

で、まっとうな正論を理路整然とスマートにズバッと書きながら「徳力メソッド」と似たような効果を得られる方法にどこまで行っても意見が割れるトピックを取り上げ続けるというやつもあることはあるんですが、ちょっとそこまではやってらんない。2ch とかはてなダイアリーとか見てると、みんなよくやるなぁとほとほと感心する。

私がはてなのアカウントを持たない理由はここにもあるな。はてなを使うと、はてなの中で起こってる議論がより目に入りやすくなる気がすんだよな。そういうのは web 検索でひっかかってくる程度で十分。


Web 2.0 Book

Web2.0 BOOK

突然ですが、BlogPeople のコラボレート企画で BlogPeople Loves Feedpath というのがありまして。同時に BlogPeople 経由で Feedpath に登録すると抽選で本書が当たるというキャンペーンが実施されたのですが、せっかくだからと応募したらめでたく当選しました。これでふうこも Web 2.0 にゃー。

で、テーマは文字通りWeb 2.0 って何なのか、どこに行くのかということにひたすらフォーカスを置いたもの。WWW の草創期から現在進行形の話まで網羅されていて、とても分かりやすい本でした。特にふうこは本格的に WWW の住人になったのが 21 世紀に入ってからなので、1990 年代の斯界の動きから今につながる流れが把握できてとてもためになりました。ところどころ気になる記述はあったけど…トラックバックを相互リンクと言い切っちゃってるとことか、XMLプログラミング言語って呼んじゃってるところとか。…もしかすると、読む人が読むとこんな調子でふうこが鵜呑みにするしかないところでもそんなわけないだろうっていうのがあちこちにあるのかもしれないなぁ。…でもまぁいいや。それほど掘り下げる気はないけどちょっとは押さえとかないとなぁと思っていた分野の話だし、分量のコンパクトさやまとまりのよさはふうこの予備知識と興味加減にぴったりでした。これでちっとはアルファブロガーさんたちの話についていけるかなっ。


グダグダ野球観戦記:2006年ビジター行脚番外(ロッテ浦和球場)

実は、ふうこんちの近くには千葉ロッテマリーンズの2軍球場があります。1軍球場のある千葉県幕張市からはるかに遠いのは、多分ここにロッテの研究所が併設されているからでしょうな。試作品を作っているのか知りませんが、最寄駅周辺はたまにあま〜い匂いが立ち込めてむせ返ります(-_-;) 甘いものが苦手な人には定住をお勧めできない街です。

さて、ホームスタジアムで久々の勝利の味をかみしめた2006年7月2日。その浦和球場にインボイスこと西武ライオンズの2軍が試合に来るというので、ちょっくら見に行ってみることにしました。さすがに昨日の今日で所沢に日参する体力もないし。

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『お伽もよう綾にしき』が『メロディ』誌に移動

表題の通り、白泉社の月刊誌『LaLa』で「付録冊子」として不定期掲載されていたひかわきょうこ『お伽もよう綾にしき』が同社隔月刊『メロディ』に移動、本年8月号(6/28 発売)から連載を開始したようです。いやぁ、あぶねぇあぶねぇ。見逃すところだったわぁ。

ま、ひかわさんは月刊連載無理だし、かといって毎度々々付録冊子つけるのも大変だろうし、『LaLa』には『桜蘭高校ホスト部』とか他に稼ぎ頭もいるわけだし、いろいろ利害が一致したんでしょうね。私としても、やきもきして待つ必要がなくなってよかったです。…『メロディ』の他の連載は出来れば読みたくないんだけどなー。


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