ひかわきょうこ『お伽もよう綾にしき』(1)
- 2005-12-20 12:53
- 今日の読書
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おお! 珍しく白泉社の本に書影がある…。
さて。何やかんやですっかり時期を逃してしまったんですが、一応載せときます。『彼方から』連載終了から1年余り、白泉社刊『LaLa』で別冊付録という形で不定期掲載されている新作がコミックスにまとまりました…3ヶ月くらい前に。
舞台は乱世の日本。少々「もののけ」に絡まれやすい体質だがごく普通の少女「すず」は10年前に消息を絶った「ととさま」こと新九郎を慕いつつ静かに暮らしていた。が、新九郎が消息を絶つ原因となった事件の首謀者が再び暗躍を始め、それに呼応するかのようにすずの身辺はにわかに騒がしくなり始める。…とりあえず第1巻ということで、物語としてはやっと役者が出揃ったところ。話にのめりこむには中途半端かもしれません。
とはいえ、色々と流行り廃りがある昨今の漫画界で、この方の作品はそういうのと全然別なところで進んでいます。描き込みはほどほどながら手抜きのない美しい画面構成、定石は外さないが陳腐さを感じさせない展開。体調が思わしくなくとも、少女マンガ家としての基礎体力の確かさを十二分に感じます。特に男性キャラの配置の仕方や描き方を見ていると、本来お持ちの趣味はまずオタクの部類に入ると思われますが、作品にはそういう部分は前面に出さず、でもいやみなく匂わせている感じがイイです。最近の漫画・アニメときたら、やたらと腐臭を漂わせて客引きする感じのものが多くて正直うんざりで…こういう人がちゃんといると思うと嬉しいなぁ。
って、そんなことはともかく今回は新九郎がまたしても私好みの黒髪切れ長目キャラ(もう少しまともなネーミングはないのか…)で、ありがとうです~。イザークよりは多少捌けた性格のようですが、凛々しさと色気が同居した雰囲気はやっぱりいいですわぁ。現状は消息不明
ということで、回想のみの登場ですが…死んでたらどうしようかなぁ…(鬱)
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私もこの方のお話は好きで、こちらの新刊も買い求めました。
正統派少女漫画…読んでいて安心できる奇を衒わない展開ながら、読者を惹きつける魅力に溢れたストーリーだと思いました。
>新九郎…死んでたらどうしようかなぁ…
うぅぅ。いやですよぅ。
おじゃるさま(でしたっけ?)も好きですけど、やはり…正統派少女漫画の展開としては……うぅ。
お邪魔いたしました。
どうもこんにちは。
ひかわさんの作品はどれもハートウォーミングですよね。
私は『彼方から』から入った比較的新しい読者で、文庫版でちょこちょこ過去の作品を買いそろえているところです。
>新九郎
まぁひかわさんのことだから死んでるってことはない気がしますが、生きてたら 28 歳、ということはあの時代では結婚適齢期をはるかに過ぎたおっさんということに…(汗)
ヒロインとくっつくには微妙すぎかなぁ…
てなことで、結構アクロバティックな展開が待っているような気がしてます。