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グダグダ野球観戦記:2006 年プレーオフ 1st ステージ第 3 戦

●西武 1 - 6 ソフトバンク
2006-10-09T13:00 インボイス SEIBU ドーム

はい、第 2 戦に引き続き、今季最後のグダグダ観戦です。あ、いや、まだ上げてない 5 本が後から来るんですけどね、すいませんね。しかも、ビジター行脚はともかく、9 月初めのホーム観戦は大方内容を忘れそうになっていますがね…。

ちゅうことで、とにかく今回は長いよ。

まずは前日の話。手痛い敗戦を食らったふうこたち、無念さをこらえながら使うつもりのなかった第 3 戦のチケットを払い出し、帰宅してからは『負け垢(造語)』を落とすぞーとばかりに入浴はもちろん、着ていたものも全部洗濯機に放り込んでざぶざぶと大洗濯を開始。アレはゲンが悪いこれで勝った覚えがあるだのと、翌日の準備に大騒ぎであります。ついでにチケぴで 2nd ステージの試合のプレリザーブも済ませてみた。

翌日は(主に寄る年波からくる体力低下を)用心して早く寝た甲斐もあって結構早めに目が覚め…たけど、あれこれしてから昨日と同じ時間に出立。昨日無理矢理洗った洗濯物も、部屋干しながらカラッと乾いて幸先よし。

いつもと同じ時間に着いたインボイス SEIBU ドームは、昨日より気持ち人が少なめか。さすがに明日が仕事ってことで今日は来られない人もいるのかな。と思えば何故か団体観戦客が居たりして、あるかどうか分からん試合にヤマ張ったら予定立たないだろ!と相方と二人でツッコミつつ、粛々と試合開始を待ちます。…あ、でも団体名がどこぞの少年野球団だったから、第 3 戦までもつれ込んだせいで試合場所か何かを取り上げてしまったのかもしれないな。

とか何とか言っているうちに時間が来て、おもむろに試合が始まりました。今日の西武先発西口はいつになく気合が乗った雰囲気。つられて客席のボルテージものっけから上がり調子。ま、これでもパリーグの現役最多勝投手だもの(多分工藤が巨人に移ったおかげだが)。「一発病」さえなければ、これほど頼もしいエースもいない。

が、ソフトバンク先発寺原もさすがに大舞台で気合十分。4 回までは互いに 0 行進が続きます。均衡が破れたのは 5 回裏。今年は忘れた頃に一発がある程度であまりよい印象がないおかわり君こと中村が、四球で出塁した石井義人とのヒットエンドランに失敗した直後、左翼へ見事なソロアーチ。…ったく、最初に打て、最初に! せっかくの一発なのに、相手チームのやる気を殺ぐほどの力がないじゃないか。案の定後続はきれいに抑えられ、この回は 1 点でチェンジ。

6 回を 4 安打無失点で抑えた西口は、7 回についに捕まる。2 死 2、3 塁から代打稲嶺にタイムリーを打たれ、同点になったところで西武は西口を諦めて継投策に…って、星野が出てきたよ! 昨日松中へのワンポイント登板で全く仕事ができなかった星野。が、一抹の不安を抱えて見守る観客をよそに、というか川崎に死球を与えたりと散々不安をあおりながらも、この回を西口が失った 1 点のみで抑えました。やれやれ。

…と思っていたら、これが甘かった。8 回にも続投した星野は、先頭の代打仲澤、続く松中と連続四球でひとつもアウトが取れない。相方によれば、走者を背負ってのリリーフをこなした投手は通常その回のみで代えるのがセオリーだそう。何故かと言えば、こういう場面でのリリーフは燃え尽き症候群的な症状に陥るほど神経を使うからだそうな。そんなセオリーなど先刻承知であろう監督が続投を指示したのは、おそらく昨日と同じく松中に星野をぶつけたかったからでしょう。よほど松中は左投手(もしくは星野)に弱いっていう顕著なデータがあるんだろうなぁ…。が、結果は裏目。右打者のズレータになったところで投入された 2 年目右腕山岸は、走者一掃の手痛い一発を浴び…。これがスポーツ新聞のトップにもなった決勝点でした。

場内のきっちり半分が黄色に染まったインボイス SEIBU ドーム。三塁側ベンチサイドからレフトスタンドのセンター寄りのところまで、何度も何度もウェーブが通り過ぎます。一塁側、ライトスタンドの観客は、声もなくそれを見つめていました。選手の不甲斐なさを野次る気力も、「ビジター球場でのウェーブ」という狼藉を責める言葉も見つからない。ただただ、負けたという気配が漂う。座っている位置からでは西武ベンチの様子は分からないけれど、ズレータの一撃は少なくとも、西武ファンの心をへし折るに十分な力を持っていました。そして、西武で唯一それを吹き飛ばして余りある力を持っているはずのアレックス・カブレラの快音はついに聞かれませんでした。

9回表。8 回途中に山岸から代わった左腕三井も打ち込まれ、1 失点のところで登板したのは、今季なんだかんだと『守護神』の座を守り通した小野寺。完全な負け試合での登板は今季初めてか? プレーオフに入ってからは連日満員に近い人の入りをブルペンで見守り、自身のブログであの歓声を背に投げてみたいと語っていた彼ですが、実際には相手チームのファンの歓声ばかりを背負って投げる羽目になったのはかわいそうだった。9 回裏の攻撃は、さすがにこの場面で緊張したか、三塁手が高いバウンドの打球の処理にもたついたお陰で無死 1、2 塁まで進みましたが、そこまででした。

試合後、ソフトバンクのファンの歓喜の声の中でヒーローインタビューが始まる一方で、西武ベンチに居た選手たちが客席への挨拶に出て来ました。和田さんの先導で選手が自主的に出たのだそうで、監督、コーチはいませんでした。さすが元球団選手会長、ファンサービスってのがどんなことなのか、どこを押さえるべきなのかをよく心得ている。ブログを持つだけがサービスじゃないさ。ライトスタンドと一塁側ベンチ前で、それぞれ 1 回ずつ整列して一礼する。客席からは相当野次が出るかなと思ったけれど、少なくともふうこの耳には健闘をたたえる暖かい拍手しか聞こえませんでした。今季主将に任命されてシーズンを戦い抜いた赤田選手も、野次を覚悟で出てきて暖かい拍手に迎えられたのが相当に嬉しかったそうで、まるで高校球児のように涙を流すさまがバックスクリーンに映し出されていました。今季はいろいろ頑張ったよね、将吾。本当にお疲れさま。

で、今季の球団選手会長であるところの松坂が何をしていたのかといえば、何と選手たちが一通り挨拶を終えて引っ込んだ後に、たった一人で登場。半開放型ドームの間から差し込む西日を浴びながら、一人深々と頭を下げていきました。…翌日のスポーツ新聞では、当然のようにメジャー移籍という言葉と並んで報道されまくり。カリスマ日記こと文化放送ライオンズリポーター中川充四郎さんの日記には単に、ユニホームの着替えが遅れたためとあって、ブルペンですら一球も投げてない投手の着替えが遅れるって何だ、と思ったら投げていないが故にユニフォームを着ていなかったようだ。

まぁ、この件に関しては、あえて名づけるとすれば消極的容認派のふうこです。できれば残ってほしいけども、行きたいのにいやいや残ってモチベーション下げられても困るし(実際今年は WBC での高評価があったからこそあそこまでやれたんだと思う)、赤字、赤字の球団が期待できる補填額も今が一番のヤマだろうし。…その金が圧倒的な戦力ダウンを補填できるかどうかは微妙だけど。そういえば、第 2 戦の日にこの件についてスポニチの記者の方のアンケートに答えました。上と同じことを答えたのだけど、別に年齢とか聞かれなかったので、出るとしても例えばグラフの中の 1mm あるかないかの幅になるでしょう(笑)

さてと、個人的にはパリーグのビジター全球場制覇の目標も何とか達成して(達成したのよ! 3 箇所分の観戦記がアップ待ちになってるけど!)、何かと出費はあったけど充実のシーズンでした。しかし、もうここまでお金や時間をつぎ込むのは無理だよなぁ…。帰宅後、無念さと脱力感でベッドに倒れこんだ相方がつぶやく。

優勝しない限り、このがっかりした気持ちを毎年味わうことになるんだよなぁ…来年は、また一からやり直しでさ…。ここから立ち上がる選手はすげぇなぁ。

うん、そうだね。プロ野球選手ってすごいね。毎年毎年、シーズンの半年に賭けているのだよね。だから、負けると悔しい。怪我をしても悔しい。それでも、来年があるなら。来年も野球ができるなら、輝く「一瞬」を目指して歩けるのかな。

そろそろその来年がなくなった選手の話も出始める今日この頃。私たちも、来年はどれほど野球に関われるか分からない。でも、たとえ今年ほど球場に足を運べなくても、応援してるから。来年も頑張れ、西武ライオンズ。


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