the world loves the wannabees.

まず客層は、アイドルオタとクラブっつーかフロアっつーか、そういう方面がちょうど半々くらいという印象。男女比は 6:4 くらいか。思ったより女子多いです。しかし、男子に妙に坊主＋ひげが多い……。あれか、うちらの世代が大学生くらいの頃、音系サークルボックス辺りをうろうろしてる男子の服装といったら大体 T シャツにネルシャツ羽織ってたのと同じか。

ライブ全体のノリはどっちかと言えばアイドル寄り。さすがにオタ芸やサイリウム（使い捨てペンライト）の出番はないものの、本人達からコールや振りの注文が来る一幕もあったり。客で一番ノリがいいのはアイドルオタっぽいが、全体の曲調とか売り出し方はだんだんベタなアイドル路線から離れつつあるので、これからどっちに向かっていくのかちょっと気になるところ。もしこのままのバランスで行ったらかなり革新的かも。

そんで、実は Perfume の隠れた売りは MC だったりするらしい。東京に出てきて 85 年にもなるというのに広島弁全開です。ていうか、ぶち広島弁。どんだけかというと、東京の街中でこんだけべらべらしゃべってる人を見たら心の中でちょっと自重しる！と思うレベル。しかも、内容が自由すぎる。例えばこんな感じ（以下、A＝あーちゃん、N＝のっち、Y＝かしゆか）。

Aこの歌にこういう振りがあるじゃん？（と片手でメガネの形を作る）この時から私のメガネ好きは決まっとったんじゃね〜

N（関係者席を指差して）あーちゃんがそう言うから、今日オキテさんメガネなんよ

全員キモいじゃろ〜？

酷っ！ ちなみに、ここでオキテさんと呼ばれてる関係者はこの人らしい。

また、グッズの話で、

NあのT シャツの色とか、全部私たちが決めたんですよ〜

Aパッとせん色じゃろ？

ちっちゃいおばちゃんか。

最後の方ではライブが成功した感激でべそかきまくりつつ、

Aもうほんとに、今日はすごく緊張して、大変だったんですよ……

N（あーちゃんの手をとる）あーちゃんね、今日ここ（手の甲）にボールペンで書きこんでるんですよ。負けるな　努力の後に　幸せが。これ、あーちゃんの合言葉なんですよ〜（客拍手）

A……あのね、今日学校（大学）に行ったんよ。英語の補習で、先生に話しかけられるんじゃけど、私英語できないから振られても！みたいな感じですごいしんどくて。で、手にこう……（書く真似）

Y & Nえっ……これってそっちの話？

アンコールでやっと歌った『SEVENTH HEAVEN』の前に、

Nこの曲はここまで大事にしてて、インストアイベントでもずっと歌ってなかったんです

Aまぁ、振りがなかなか付かんかっただけなんじゃけど

カメラが入っていることをアピールした後で客に振り付けをして、ノリが今イチだと撮　ら　れ　と　る　ーて言うのに！と怒るし。これを全部東京弁でやってたら、殆どエリカ様だ。……エリカ様からはうちらこんなイモですけど、皆さんのお陰で…なんてなフレーズは出てこないだろうけどな。ていうか何歳だ君ら。堀ちえみかと思った。きっと、周りのおっちゃんおばちゃんから言われとるんだろうなぁ。イモ。

何か音楽以外の話ばっかりしているような気がしますが、前述の通りリップシンク（一部の曲ではオケの邪魔しない程度に返してたようだけど）なので、音に関してはいい意味でも悪い意味でも裏切られるようなことはありませんでした。音響は今ひとつだったかな……。位置的にはスピーカーの正面ではあったけど、それを差し引いても音割れが気になりました。

それよりも個人的に残念だったのは、『ポリリズム』が extra short の方だったこと。……演奏時間が極短というわけではなく、あのポリリズムのパートだけ削除されてるバージョン。個人的にはもしポリリズムパートがなかったら今頃 Perfume 聴いてないだろうと思うくらいなのだけど、踊りづらいしなぁ……。それでも、余計なものとしてさくっと省いたのか、いろいろ都合があって仕方なく省いたのかによっては、先の展開が全然違ってくるような気がします。

そんな感じで、楽しいながらもいろんな意味でアーティストの先行きがとても気になるライブでした。

Perfume『Perfume 〜SEVENTH HEAVEN いい気分〜』

2007 年 11 月 08 日

恵比寿 LIQUID ROOM