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映画『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』(感想編)

おおぅ。先々週の怒涛のインプットに溺れていたら、何もかもすっかり時機を逸してしまった。これだから一度にくると困るんだ。…などと、相変わらずしゃきっとしない昨今ですが、とりあえず書かないことには始まらないので。

今回観に行ったのは今年5月に公開なった劇場版『機動戦士・ガンダム』三部作の第2作目。TV シリーズでは大きなキーポイントとなったカミーユとフォウの邂逅のエピソードを含む本作は、サブタイトルも恋人たちと銘打たれています。で、とりあえずカミーユ好きとしてはカミーユの女関係を中心にチェック。

まずは言わずもがなのフォウ・ムラサメ。ファンの間では声優交代があったことと、その裏事情がすっきりしないということで物議を醸しましたが、私自身は TV 版のベタベタと甘ったれた声が生理的にダメだったんで、交代自体は全然気になりませんでした。が、劇場版のこれは…何ていうか、ヤンキー姉ちゃん?(汗) 悲劇のヒロインというよりは孤高のヒロインか。カミーユの方もリアクション自体は TV 版と同じものの、全体的にはフォウ個人への思い入れよりもフォウが置かれている立場というか、強化人間という存在を許す大人に対する憤懣のようなものが強くなっている模様。カミーユにとってフォウの記憶は、TV 版ではいわば心に穿たれた楔のようにじわじわと精神を冒していくものでしたが、どうも劇場版ではそういったトラウマのようなものとは根本的に違う存在になりそうです。てか、これで TV 版と一緒のつもりだったらちょっと怒るかも。

で、その代わりなのかよく分かりませんが、カミーユと本妻(笑)のファとのラブラブ度はアップしてます。Ζガンダムが届いた時の二人のやり取りなんかはとっても可愛いらしい…が、色気は限りなくゼロに近い。そのほか女性関係で気になったのは、TV 版ではカミーユとガンダムのパイロットの座を巡ってまるでガキの喧嘩としか言いようのない口論を繰り広げていたベルトーチカ。不思議なことに、彼女のアムロに対するアプローチが軟化した分だけ、その言い分にも共感する余地が出てきました。こういうのは何ていうか、構成の妙ですね。サラとカミーユの絡み方も表向きは変わっていないけれど、カミーユがサラにこだわる理由であるフォウとの記憶の意味づけが変わった分、観客がその裏に見るものも変わっているのでは。…ハマーンとの初顔合わせの際のチェリーボーイっぷりなんかはアレだけども、この場合むしろ突っ込むべきなのはハマーンの熟女臭ぷんぷんすぎる登場シーンの方かも。アンタこの時点で二十歳じゃなかったっけか。ともかく、全体として健やかなカミーユは精神年齢というか、特に恋愛習熟度においては従来より低めということになっている模様でした。

さて、その他ラブねたとしては、ヘンケン艦長のあからさま過ぎなラブビームとか、そんな気持ちの若いおっさんを妙にうらやましがるおっさん2人(って、もう3人とも私より若いが)とか、キスを値踏みするレコアさんなどなど盛りだくさん。ロマコメ好きの方はちょっと面白いかもですよ。唯一マウアーだけは何かよく分からない間に退場していったけど…ジェリドの女関係は毎度おざなりだね。哀。

とまぁ、一見文句は多いんですが、ダメかと言われると全然ダメじゃなかったです。ただ、根本的な話をすると新訳っていうくらいだったらもっとエピソードを間引いてしまえばいいのにと思います。ちょっと話が総集編的過ぎ。しかも何かってーとドンパチドンパチで、何でぇ、普通のロボット漫画じゃんって…いや、『ガンダム』なんだからそれでいいっちゃいいんですが。ちょっと期待外れ感は強くなってきましたね。多分、客観的な良し悪しよりも、私個人がこういうストーリーテリングの形を好きじゃないってことなんでしょうが。

でもまぁ、話の成り行きは全く分からなくなってきたので、オチがどうなるのか普通に楽しみです。次回、劇場版第3作『星の鼓動は愛』は来年3月公開。


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