恩田陸『小説以外』
- 2005-06-02 20:54
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各文芸雑誌への寄稿や文庫の解説など、恩田陸氏の小説以外
の文章を集めた本。はっきり言ってコレクターズアイテム。でも本書の巻末の著作リストに載っている作品をどれも1度は目を通したことがある私は買うべきだろうと思う(でも『ユージニア』はまだ積んでる)。
まぁそんな本なので、他人様に聞いて頂く感想などは大してないのだけど、ひとつだけ言えるのは、この方と私が同じ景色を見ても、目に映る世界は確実に違っているだろうということ。やべぇ、この人マジボケか!
というのは多分にふうこの側に寄ったコメントなのだけど、正直言って最初の数編を読んでの感想はこうだった。きっと、写真の上にプリズムを載せてあっちとこっちから見ているかのように、同じ景色が少しずれて見えてるに違いない。そりゃあ、そういう風に見えているなら、生み出す作品もああなるだろうよ。なーんだ、割と見たまま書いてんだ
とか思ったりして。…いや、見えない人には絶対書けないからこそ愛でられるべき才能なわけだが。少なくとも以前氏を評して一度一緒にお酒を飲んでみたい
と書いたのは取り下げた方がよさそうだ。とても現実で気の合う仲間にはなれそうにないし…別にそんな約束があるわけでも、約束が生じるような接点があるわけでもないけど。
接点といえば、近場で好きな作家のサイン会があると知ったら皆さんどうします? ふうこは多分逃げます(笑) この手のイベント、すごい苦手なんですよね…。何というか、こちらが一方的に向こうの生み出したものを享受している状態で、相手に直接会う機会をもらったからといって、その機会をどうやって使うべきなのかよく分かりません。それどころか普通に話したことのない人と話す
というシチュエーションに困惑する内弁慶。こっちが一方的に相手を知っているからこそ、なおさら何を言えばいいのか悩むしなぁ。ていうか、そもそも何か言いたいとも思ってないし…。その割には以前のエントリで会ってみたいブロガーの名前を書き連ねたこともあるが、何ていうか、多分アレ書いた時は躁状態だったんだろう(また無責任な)。
まぁこんな調子で他人様にお構いなしというか、自己愛が強い性格なもんで、生まれ変わったら何になりたいか
系のたられば
質問にもあまり興味を感じないのだけど、自分以外の人生をやってみるとしたら恩田氏の人生をやってみたいという気はする。プリズムの向こう側はどんな世界なのか、確かめてみたいから。
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