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うつ病に効くこともあるオンラインゲームの世界

私がそのオンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)に出会ったのは、いまから1年近く前の、2005年6月のこと。そのころの私は、うつ病で何をするにも気がめいってしまい、家から一歩も出られなくなっていた。

概要より

どんな眉唾な話が出てくるのかと思ったが、意外に正当だった。ただ、「奇跡」とも言えるほど稀なケースだと思う。そもそも、どうしても物事に対して前向きになれないからうつ病なんであって、自分に合った「きっかけ」を見つけられずに日々苦しんでいる人はごまんといるからだ。

それでも、以下の一文はとても心に響いた。本当に、心の病に苦しんでいる人みんなにこのメッセージが伝わればいいと思う。

私が書く本を将来手に取ってくれる人や、この記事を読んでいる人に言いたい。「もっと遊びましょう」と。自分が何を好きなのかが分からなかったら、人生なんてつまらない。お金をためたり、目標を達成するために働いても、過労死してしまったら意味がない。そんなにもったいないことはない。自分の好きなことなら、がんばれる。うつ病になる人は、何か無理をしているんだと思う。だから、もっと遊べばいい。

実はふうこの身内には引きこもりというか、何年も家族と目も合わさない人間がいる。医者に診せたことはないので実際うつ病かどうかは分からないが、この記事を読んでやっぱりあれはそうなんだろうと思った。ここ2、3年はバイトもしてるみたいだし、ネットを通じた仲間がいたり、友人が家を訪ねてくることもあるようなので、あまり深刻な病状ではないと思う。むしろ、本当のどん底にいる人に比べたら好転している方だと言えるだろう。それでも一人で独立して暮らしていけるという状態からはほど遠い。そして、この距離感が、記事のようにちょっと立ち直った状態の人が本当に立ち直ったと言うために越えなければならない大きな壁なんだと、私は思っている。

実際、いつかはちゃんと職について働かなければ、親も先に死ぬし、保険も払ってないような人間を面倒見てくれるようなところもない。でも、一度も就職したことがない、資格もない、学校も途中で辞めてしまった、しかもその理由をまともに説明できない人間に対していかに世間が冷たいか。身を守って保留を続ければ続けるほど状況は悪化していく。そして、そもそもそういう逆風をやり過ごせないタイプの人がうつになっていくのだ。

本当に、一度逆風に堪えられなかった人はどうすればいいんだろう。堪えられなかった人を取り巻く人たちは、どうすればいいんだろう。一生かばい続けるわけにはいかないのに。かといって逆風を取り除くすべもない。どうやったら、何とか耐えていける力が手に入るのか。その力を手に入れるために、何が助けになるのか。

馬鹿な願いだと思いながらも、誰かに教えてほしいと思う。


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