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演劇《RELAX》『ヴェルヴェット・スパイダー』

ここのところ同じインストール型ブログツールを使っている方々のところにやたらとトラックバックスパムが来ている模様。が、うちはとても平和である。スクリプト名を変えて運用しているからだろうか。それとも、普通にスルーされているだけか…。

で、本題。前回の年次公演が2003年6月…か? 番外公演もあったはずですが、あの頃はちょうど私事でばたばたしてて感想アップしてない…。ということで(多分)約2年半ぶり、劇集団《RELAX》の第11回公演に行ってきました。…そういや、ブログ始めてからは初めてですな。ということで、劇団についての説明はテキストサイトだった頃のやつをリンク。劇団の公式サイトに行かれた方が正確で分かりやすいでしょうが。とりあえず、ふうこは声優・飛田展男氏の所属劇団ということで通いだして6~7年になります。

さて、今回の舞台は 1900 年代前半のアメリカ。うだつの上がらないオカルト作家と彼の作品に心酔する若い新人作家は、何かを諦めたような陽気さを持った女性と、彼女に付き従う謎の男に出会う。彼らにもう一度会うために街を彷徨う作家二人がたどり着いたのはあるもぐり酒場。そこにいたのは禁酒法を尻目に夜の街に君臨するギャングと、半ば嫌がらせでそれを取り締まる役目を負わされたギャングの実兄の警察官。二人の母で禁酒法の信奉者である哀れな老母。孤児だった少女を亡国の皇女に仕立て上げて一儲けを企む男女、その計画に利用される少女と気弱な絵描き。その筆は「生命」を表現する力に乏しかったが、その口から放たれる言葉には聴く者を引きずり込む力があった。そして、件の女性と謎の男は、彼らの奏でる狂想曲を傍らで見つめている…。彼らは、この曲の結末を知っているのだ。そんな、ちょっぴり、ほんのすこーし昔の人たちが交錯する幻想物語。

…と、書いてしまうと何が何やら、という感じなのですが、まず押さえておかなければならないのは主要な登場人物が実在の人物を下敷きにしているということ。とりあえず名前を列挙するに留めますが、ハワード・フィリップ・ラブクラフト、ロバート・ブロック。アル・カポネ、エリオット・ネス、キャリー・ネーション。アドルフ・H、エバ・ブラウン。そして、アナスタシア・ロマノワ、アンナ・アンダーソン、グレゴリー・ラスプーチン。もちろん、彼らがある場所に一堂に会したという歴史的事実は存在しないので、お話としては全くのフィクション。

で、話の筋としては割合単純なものの、《RELAX》の脚本は常に緻密で含蓄に富むのでこの劇で伝えたいことは何なんだろうか?ということを一生懸命考えてしまって、観ている間かなり神経を使いました。が、家に帰ってふと我に返る。確かに癖の強い人物像を背負った登場人物が複雑に絡み合うプロットは面白かったが、モデルになった人物のことを取っ払って考えた時どうかって言われると微妙。それに、バックグラウンドが大きすぎて、物語に巻き込まれる心地よさより目の前に出されたものを咀嚼するのに必死な感じだったのは、せっかく生の劇を観たのに何だかつまらなかったかも。…何かアレだ、これって劇場版『Ζ』を観る時のくたびれ感に通じるものがあるような…。

あ、否定的なコメントが先行してしまったんですが(って、ここまで読んでる人がどれだけいるやら)、脚本や演出の綿密さ、それを支える役者の演技は《RELAX》らしい見ごたえのあるものでした。明るいストーリーではないので腹を抱えて笑うところはなかったけど、ギャングの内縁の妻(? 多分)はジョークが効いててかっこよかった。飛田さんの演技もよかったな。ああいう役は氏の専売特許というか、ご自身もお得意なところだと思います。って、どんな役だったか書いてませんね。絵描きです、絵描き。若き日の、アドルフ。

《RELAX》『ヴェルヴェット・スパイダー』
品川六行会ホール
2005年11月18日~2005年11月23日

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飛田展男fan-blog:とぶろぐ。 on 2005-11-25T17:59
【舞台】《RELAX》Velvet Spider 感想リンク集
 11/18~23に上演されました《RELAX》第11回公演 Velvet Spider の感想リンク集です。公演中はネタバレが書きにくいものでして、これから上がってくる感想もあるんじゃないかと思

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