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恩田陸『ユージニア』

ユージニア

入手から1ヶ月あまり放置して、やっと積ん読を脱出の本書。感想を書こうと思ったらいきなり HDD が吹っ飛んだので、感想まで吹っ飛びそうに…。いやいや、何とか思い出して書きますよ。

恩田版『ツイン・ピークス』とかいう噂も聞いていて、微妙な前評判だなぁとか思いながら読み始めたんですが(この、読む気を喚起する気があるんだかないんだか分からないアオリ自体、今まで放置していた原因でもある)、読み始めて10ページもしないうちからあっ、これ『Q&A』と『夏の名残りの薔薇』のあいのこだと自分勝手に悟ってしまい、あとは淡々と読み進めてしまいました。唯一、事件の担当刑事の述懐のところだけはぐっときたかなぁ…いい感じにサスペンス。またしても、私は彼女に敗れてしまったのです。というくだりに自分のやられた感がシンクロして、久しぶりにちょっとどきどきできたかも。

でもオチは今ひとつでしたね。最初の「あいのこ」の印象も特に翻らなかったし。最初に語りの手口が分かってしまったからネタだけで評価することになってしまうんですが、そのネタがはまらないと結局全体の印象が緩くなってしまうという。具体的にはもっと『憎悪』の表現をきっちりやってほしかった。犯人(と思われる人物)の焦燥感の描写が薄いので、何でこんな結果になったのかというところの説得力まで薄くて、今ひとつ引っかからない終わり方になっていた気がします。

うーん。本気で感想が吹っ飛んでて、語り足りない気もするけどこれが限界。でも次はあの『常野物語』の続編であるという『蒲公英草紙』が待っているから、行きましょ行きましょ。


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