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中町信『天啓の殺意』

天啓の殺意

かなり今更ですが、この間結構感激して読んだ中町信の文庫版、続刊が出ていたんですね。いやっほう、ということで大人買いして早速読んだ第2作。自身の長編第6作に当たるそうです。

が、今回のは前回配本の『模倣の殺意』に比べるとパワー不足かなぁ。語り口が微妙に被っている上に、最後ばたばたっと広げた風呂敷を無理矢理畳んで去られてしまった感じで、食い足りない気分が残ってしまいました。特に「風呂敷」を畳んだ人物にはお前じゃないだろと言いたい。お話自体は良質な○○なんですがねぇ。…普段そんなにネタバレに気遣いはしないのだけど、これは言えないな。もう言うだけでネタ割ってるっていうくらい言えない(そして、こういう言い方もネタ割ってる感が拭えない)。

実際のところ、細かい出来はともかくこれだけの○○はそうそう読めるわけではないので、『模倣の殺意』が気に入ったという人にはぜひ続けて読んでもらいたい一冊です。…別に順序が関係あるわけじゃないけども、初めての人は『模倣の殺意』を読んでからの方が勢いに乗れるんじゃないでしょか。


大沢在昌『アルバイト探偵(アイ)』

ワールドカップ、終わりましたねぇ。クロアチアと引き分けた時はまたしばらく TV でジーコがどうした、ヒデがどうしたとか延々やるのかーとちょっと鬱だったが、先の WBC の時の日本代表の首の皮一枚のつながりっぷりを考えてじっと我慢の子でしたことよ。

で、それとは全然関係なく、ここしばらく溜め込んでた今日の読書を順次投入。

アルバイト探偵(アイ)

第1弾は、たまたま書店でフェアというか、一連の作品を平積みで扱ってるのを見て買った一冊。どうも最近映像化されたようですね。適当に不良を心がけるチャラい高校生、冴木隆(さいき・りゅう)が、二人きりの家族だというのに今ひとつ得体の知れない涼介親父の探偵稼業のお手伝いであれこれ事件に巻き込まれる父子鷹サスペンスアクション、という非常につかみのよいお話。

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また直木賞候補に恩田さん

また東野圭吾がノミネートされてるらしいという話だけ聞いて放置してたら、表題のようなことになってることに今日気づいた。『ネクロポリス』と『エンドゲーム』がまだ積ん読になってるんだけど、単行本は電車で読みにくいし、今頃『通勤ヒトフデ』にはまってんだよね(笑)

人気、経歴ともまったく言うことなし、直木賞なんてとらずとも、この人の作家人生に何ら曇りも陰りもないと思うわけです。逆に、こんなところで賞をあげたら、選考した側が世間から笑われる、という毎度毎度おなじみの光景を、また見なくちゃならないと思うわけです。今さら2回連続で候補にしちゃってからに。3年は遅いんだっつうの。

だーよーねー。絶対夜ピクをスルーしたのをどこかで取り戻そうと思ってるに違いない。


ひかわきょうこ『お伽もよう綾にしき』(1)

お伽もよう綾にしき(1)

おお! 珍しく白泉社の本に書影がある…。

さて。何やかんやですっかり時期を逃してしまったんですが、一応載せときます。『彼方から』連載終了から1年余り、白泉社刊『LaLa』で別冊付録という形で不定期掲載されている新作がコミックスにまとまりました…3ヶ月くらい前に。

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永沢和義『ブログのもと』

ブログのもと・モダシンPresents

…結局買っちゃったよ! しかも普通に書店で! 誰も得しないじゃん! あほか! …と思うのはアフィリエイト時代の弊害でしょうかね。

とにかく、BlogPeople 主催(って表紙にあったけど、普通こういうのって主宰って言わん?)、モダシンこと永沢和義氏がブログについてまるっと語るブログ読本。扱っているのは、大体ブログって何?と質問した時に最初に教えてもらえることのの話。BlogPeople 他、ブログに絡む各種サービスの説明も充実してる…んだけど、私はブログの横しに貼るツールには今ひとつ興味がもてなくて斜め読み…。

ま、内容は Modern Syntax を知ってて面白いと思う人が読んだら期待通り面白いわけですが、問題はモダシンを知らない人が面白いかってことで。モダシンを知ってて面白いと思う私が言ってもアレですが、何となくブログをやったことない人より、やったことある人の方がより面白みを感じる気がします。ブログ再入門と言ってもいいかも。微妙に身も蓋もない言い方をしつつもネットで暮らす上での大人の対応とは何なのかが示唆されていたり、ブログでいかに遊ぶかといった観点でさまざまなアイデアが織り交ぜられていたりして愉快な本です。過剰な期待はしないで、ゆるーく楽しく読むのが秘訣かな。ブログと一緒だな。

なーんて感じで斜に構えてふんふんと読み進めていたら、文中に泥酔ブログの例示が登場。…こ、これってもしかしてふうこ書籍デビュー!(@@;)<自意識過剰

ところで、文中で XMLRPC-API が使用可能なブログツールにSBとありますが、これってもしかしてsbでは。それかSerene Bach。調べてませんが、SB という正式名称のブログツールは存在しないと思います(確かに、調べにくいんだよこのキーワード…)。ちなみに、Serene Bach の一番英語発音に近い表記はセリーン・バッチだと認識しているにもかかわらず、頭の中では思い切りローマ字でセレネ・バッチと読んでしまっているのは秘密だ。

トラックバックを送ってもいいんだが、どこに送ろうか悩むのが面倒なので、逆アクセス狙いでしれっと。


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