えーと、表題の件。すっかり塩漬けにしてしまったわけですけども、一応投稿しておきますな。
で、この件について先の日記でちらっと触れたところ、Cmd + Shift + W でいけますよ
というコメントを頂いたわけです。が、残念ながらこの話は私にとっては代替選択肢云々の問題じゃないんです。
どんな OS の上で動作するアプリケーションでも、「使いやすいユーザーインターフェース」という観点から「OS の標準キーバインドに則った動作をする」ということはとても重要です。MacOS は昔からアプリケーションが起動していること
とウインドウが存在すること
がイコールではないという UI を持っている OS で、作業ウインドウを閉じる
というコマンドには Cmd + W のキーバインドが割り当てられています。
この動作に沿って、Mac 版 Firefox でも Cmd + W で表示中のタブもしくはウインドウ(「シングルウインドウモード」を利用していない場合:2.x 系では常にタブを表示する
がそのキーになっているらしい)が消える
という動作になっていますし、実際今回問題が発生した 2.0.0.2 でもシングルウインドウモードを用いない場合には最後の 1 枚を Cmd + W で閉じることができます。よって、個人的にはシングルウインドウモードを利用している場合も表示中のタブが 1 枚の時に Cmd + W したらウインドウを閉じるべき、つまり 2.0.0.2 の挙動はバグだと信じています。
また、この現象は一度 2.0.0.0 で発見され、2.0.0.1 で修正しているという経緯もあります。もし 2.0.0.2 でデグレードさせたのなら最悪、実装ポリシーを変えたにしてもこんなマイナーバージョンレベルでの変更は感心できない、というのが本当に言いたかったことだったわけです。
とはいえ、さすがに上に述べた程度の理由でバグを復活させるほど Mozilla コミュニティは腐っちゃいないだろうと思ってちょちょっと調べたら、やはり Cmd + W の挙動が「タブ履歴(最近閉じたタブ)」の機能と競合したために2.0.0.1 の修正は一時撤回
という話になっているようです。下が 2 つの問題に関する Bugzilla エントリーですが、どちらもコメント欄からちょっくら香ばしい匂いが漂ってます……。最終的には両方の問題を解決することを目指すという点では議論の余地もないですが、その過渡期においてどちらを有効にするかは開発者の間でも意見の分かれたところだったようです。
私自身は閉じたページを開きたい時は普通に「履歴」を使えばいいじゃん
としか思わないんですけど、実装サイドとしてはそういうわけにもいかないでしょうからねぇ。
ちなみに、教えて頂いた Cmd + Shift + W は、キーの組み合わせで大体分かるところですがフォーカス中のウインドウを(中にタブが何枚あっても)閉じる
という動作になるようです。私は別にウインドウを閉じたいわけではなく、単に読んだら(そのページを)閉じる
という流れに沿って操作をしているだけなので、おそらく今後もこのキーバインドを使うことはないでしょう。
そういや、Cmd + W で「タブ履歴」が使えないってことは多分 Cmd + Shift + W した時も使えないんじゃないかと思うんだけど、それはいいのか? ……いいのかなぁ……。